神田流 職人の心得 神田工業の職人について お客様と素材に感覚を研ぎ澄ませ、歪み・捻れ・曲げ・傾きを治していく。 神田工業の職人は他社が諦めてしまうような加工や修正などを行うことができる、稀有な職人集団です。お客様が使い慣れた道具、機械のパーツなどもう手に入らないものにまた生命を吹き込み、もう一度再生することができます。神田工業の職人はお客様に耳を傾け、再生する金属の声を聞き、必ず交差内に収めることを使命としています。同じ製品でも、曲がり方がすべて異なるため、それらに合わせた矯正方法を考案しなければなりません。まずは「相手」を知り、「自らの脳内」に立体的に構造を落とし込みます。そこで「思い込み」ではなく、実際に「どう動くのか」イメージをします。そうすることで、「本来の形」を知り、歪み・捻れ・曲げ・傾きを正しく治していくことができます。このように製品ごとに最適なプランを考案し、技術として落とし込みます。神田流の心得を持った職人だからできる、その「職人の心得」を皆様にお伝えいたします。 神田流 職人の心得 其の1.製品を知る 金属には様々な性質があります。材質、熱処理、形状、厚み、大きさ、重量、歪みの大きさ、公差を把握せずに加工や修正を行うと思わぬ形状に変化してしまいます。神田流ではまず「相手(性質)を知る」ことから始め、加工後の姿をイメージし本来あるべき姿に金属を戻していきます。 其の2.製品を測定する 其の1の性質を把握した後は、歪み量、歪み方、厚み誤差、表面のキズや状態を細かく把握します。その際、歪みは定盤、ダイヤルゲージ、スキマゲージ、ストレートエッジなどを使い測定することでより正確な数値を知ることができます。小さな歪みを把握するには自重を無くすため、製品を立てて測定します。そうすることにより通常では気づかない歪にも気づくことができます。 其の3.再生の戦略を立てる 製品の状態をしっかり把握したうえでどう直していくのか考えていきます。製品にキズをつけないためには、凹みを出さないようにするには、割れないように直すには、硬度を落とさず直すには、リスクをできる限り抑えて公差に入れるには、などを踏まえて戦略を立て、リスクがある場合はお客様にその状況をしっかり説明をし、最善の策を練りあげていきます。 其の4.初手を実践する 練り上げた戦略に従い、材質と測定した数値に基づきイメージを膨らませて一手目を打っていきます。 其の5.実践した初手を確認する 打った一手目がイメージ通りに動いているか確認し、その形状を測定します。 其の6.次の手に応用していく 一手目で感じた動きを踏まえ歪み方や歪みの大きさ、形状、厚みを把握し二手目、三手目と進めていきます。 其の7.確認、測定を繰り返し目標に矯正していく 二手、三手と進めていく中で必ず製品がどう動いているかを感じながら矯正していきます。とにかく一手ごとに確認、測定を繰り返しながら目標に近づけていきます。状態を把握しないと思い通りに操る事ができないと目標に辿り着けません。 其の8.目標値の設定 目標公差にできるかについて、製品の精度、歪み量、歪み方、歪んでいる場所、厚み、形状、材質の特性、など作業の結果目標値内に収められない場面がある場合があります。製品の状態によっては事前に判断できる場合と直していかないと判断できない場合があります。直していかないと判断できない場合はお客様に連絡、説明し打ち合わせのうえ最終的にどうするか決定し進めていきます。 其の9.最終測定と結果報告 作業完了後、製品を検査(定盤、ダイヤルゲージ、スキマゲージを使い測定)し、測定値の結果報告(キズがないか、凹みがないか)をお客様に行います。 神田流 職人の実績 修正前 修正後 修正前 修正後 修正前 修正後